■行ってきました

風雪後の藤原岳 2008.2.24  T.Yamada

2月24日藤原岳へ積雪観測に行った。朝の道路はうっすらと雪が載っていた。23号線を走ると木曽川の手前から渋滞している。橋の上で事故があったのと、この坂を登らない車があるのだ。今日は1人なので気楽だ。遅くなりついでに喫茶店に寄ろう。鈴鹿の山々は全く見えない。本来今日は教育部の氷雪技術で霊仙山に行く計画であったが、降雪により道路状況がはっきりしないとのことで中止になった。このため急遽運営委員長にTELして、藤原岳に単独で行く了承を得て計画書を提出した。

1. 喫茶「じょあん」から見た藤原岳
ゆったりとコーヒーを飲んでいると藤原岳が山頂近くまで顔を出したがすぐに隠れた。山の上はまだ吹き荒れているのかもしれない。
2. 四合目のトレース
大貝戸駐車場には3台止まっていた。四合目までに日が射してきて暑い。一枚脱いだ。雪が多くなってきたがトレースがしっかりついている。
3. 八合目
樹陰のため音はするが風は当たらない。八合目の広場に着くとここは風の通り道になるのか寒くて休憩は出来ない。ワカンを着けて冬道に向かうと先行者が5人休憩している。今の体力ではここをラッセルすることは諦め引き返そうと戻りかけると「Y.さんではないの」と声が掛った。元会員のN夫妻であった。小屋で鍋をするからと誘われついていく事にする。
4. 小屋にて
九合目でN夫妻が待っていてくれた。腰を下ろしたいが風が強い。雪庇が張り出している。手前で「ここも雪庇になっているのだろうか」と言うとSNさんが2歩踏み出した時<ドーン!>という響きとともに足元が切れ落ちた。SNさんはこちら側に腹ばいになった。足下は宙に浮いていた。小さな雪庇ではあるが怖さを感じた。小屋までN夫妻に先行してもらい疲れ果てたTYは休み休み小屋にたどり着いた。小屋では鍋が待っていたが暖かい紅茶を頂くのがやっとであった。落ち着くとホットケーキを口に出来有りがたく頂いた。
5. 小屋の横
外は雪煙が舞っている。3人で記念撮影をしたいと思いシャッターをお願いする。丁度この時一瞬日が射した。
6. 積雪観測ポール地点に着いたN夫妻
観測点のポールまですぐではあるが地吹雪状のため躊躇っていた。今回の山行の目的を目の前にして引き返すわけには行かない。葛藤の末行くことにした。下って行くとN夫妻が「あれではないの」という。間違いない。
7. ポールを設置しているメンバー
2つ目の赤は見えない。少し掻くと赤い所が出た。上から37cmほどだ。2mのポールを設置したので163cmの積雪ということになる。昨夜来の吹雪と降雪がもたらしたものだろう。それにしてもポールで観測する実感はリアルである。
8. 設置した時の観測ポール(今年1月6日撮影・参考)
設置の1月6日57cm(掘って設置)・SHさんが観測した1月10日は20cm(6日に掘った影響があったかもしれない)今回163cmと写真で比較してみよう。

概念図

十数年前、大量降雪直後の藤原岳が上はどのようになっているか見たいと思い、出向いたことがある。七合目でワカンを着けたが、単独でもあり八合目で断念したことがある。今回も八合目で止めようと思った時、偶然N夫妻にお会いし励まして頂けたので積雪観測が出来感謝しています。また目の前での雪庇の崩落には度肝を抜かれました。以後注意したい。今後積雪期に藤原岳にいかれる時には是非積雪観測ポールを見て頂き、結果を報告頂ければ幸いです。目盛りは赤白交互に各20cmです。ポールの位置は概念図に示しています。積雪があればすぐ判る位置です。愛知県連鈴鹿ササ枯れ調査の一環として実施していくことになっています。よろしくお願いします。