■行ってきました

五色ヶ原 2011.9.6 K.Morita

日時 2011年8月26日〜28日
メンバー Ya、Ki、Morita

夏合宿も終わり、のんびり歩いてそろそろ夏の終わりを感じられる山はないかと、ガイドブックをパラパラ見ていたら五色ガ原が目に止まりました。室堂から薬師岳への縦走の最初のポイントぐらいの知識しかなかったですが、2年前に浄土山に登った時に、険しい北アルプスの峰々の中に高原状の台地を見ることができ、それが五色ガ原とわかりました。今回、Yaさん、Kiさんを誘い、前夜泊一泊二日の日程で行きました。

立山黒部アルペンルートを使い扇沢から室堂へ上がり、あとはほぼ下りで五色ガ原に泊り、翌日黒部ダム湖の周りをのんびり歩くと高をくくっていたら大間違い!五色ガ原山荘のご主人が「五色ガ原という名前にだまされるのですよ。結構大変でしたでしょう」と曰く、アップダウンや歩きにくい道もあり、1日目は6時間半、2日目は8時間の歩行時間でした。
途中室堂、五色ガ原を日帰りで往復する男性二人組とすれ違いました。「なんというバカな計画をたてるのか」と自虐的につぶやいていました。私たちは「もったいないなー」と連れの男性に同情。


黒部ダムを歩いて渡り、黒部ケーブルに乗り込むところです。8月最後の週末で「夏休み最後の思い出づくりに」という観光客も多くいました。
 
室堂から浄土山に登り、すぐ隣が竜王山です。
山頂までは15分ぐらいと思いますが、右側の道をまいて通過しました。

 

竜王岳の次は鬼岳の東面を巻き、獅子岳の山頂に着きます。ガスがかかってきましたが、時々、針の木岳方面が望めます。しかし「竜」「鬼」「獅子」とこわもて風の名前の山が続くのはなぜでしょう?

 
 
獅子岳から下るとザラ峠です。戦国時代に富山城主佐々成政が冬にこの峠と、針ノ木峠を越えていったという話は有名ですが、私は実際に峠に立ってもその困難さは想像できません。強い意志と屈強な体力があればこそできたのでしょうか。写真は峠から針の木岳方面を見たものです。

 

ザラ峠から登りかえして、高原状の台地に上がり木道を歩くと、やっと五色ガ原山荘が見えてきます。この周りは広大なお花畑です。チングルマはすでに果穂となっていますが、花が咲いているときは壮観だと思います。
既にシーズンオフという感じで、小屋は20人ほどの宿泊客でゆっくりすることができました。
水が豊富なためお風呂があり、汗を流すことができました

 

夕刻、小屋の前から撮影した立山方面です。中央の少し奥まった山が雄山です。山頂の雄山神社の社務所も見えました。その右が獅子岳、雄山の左の少しとがった山が鬼岳、さらにその左が浄土山です。

 
 
上の写真とほぼ同じ方向を翌朝撮影したものです。左(西)から右(東)へ羽衣のような雲がたなびいていました。

 

五色ガ原山荘から黒部湖に向かう途中です。遠くに見えるのが山荘です。手前の草原はほぼすべてお花畑です。左のピークは鷲岳で、小屋から散歩感覚で登れます。

 

五色ガ原から約1000メートル下ると黒部湖畔の平ノ小屋に着きます。ログハウス風のきれいな小屋です。食堂の壁にクマの毛皮が飾ってありました。小屋の方の話では、私がカメラを構えたところに畑があり、そのそばの木の上にクマがいるのを目撃したそうです。
手前の男性2人は釣り客です。右側の男性は平の渡しで針の木沢に向かいました。尺イワナを狙っているそうです。

   
黒部湖畔を歩き、ダムへ向かいます。湖畔の道でほぼ水平ですが、崩壊したところではハシゴを使い巻きます。足を滑らすと一気にダム湖へ転落するようなところもあり、雨が降ると危険です。また入江では一旦山側へ回り込みますので、直線で行けば10分ぐらいの対岸へはぐるっと回って50分ほどかかりました。
写真は針の木岳です。その左は赤沢岳です。Yaさんは3週間ほど前にこの辺りを縦走して五色ガ原を眺めたそうです。

私が花にあまり興味がないため花の写真が全くないアルバムになってしまいましたが、とにかく五色ガ原は広大なお花畑でした。ベストシーズンは梅雨のころだそうですが、鬼岳のあたりに大量の雪が残り、冬装備が必要なこともあるそうです。
振り返れば岩、高原、湖畔と変化に富んだ楽しいコースでした。