■行ってきました

上水晶谷左岸尾根・御在所山 2009.4.18  T.Yamada

御在所山から派生している尾根には登山道のある中道・一の谷新道・表道・県境縦走路のある尾根の他に雨乞岳に通じる郡界尾根や上水晶谷の左岸に下っている尾根がある。この上水晶谷左岸尾根からも機会があれば登ってみたいと思っていた。KSさんとTe.Ya.さんからこの尾根に行くので一緒にどうかとの誘いがありぜひと参加させていただいた。「鈴鹿の山を歩く」にガイドされているとコピーをいただいた。日程はTYの都合に合わせて頂き4月18日(土)になりメンバーはSMさん・FMさん・HYさん・SJ夫妻が加わり8名になった。SMさんは急用ができ行けないとの連絡が入った。従って7名での山行である。

1. 朝明渓谷駐車場
5:50Te.Ya.さんとTYの車で7人が集合した。朝霧がかかっている感じであるが天気は良くなるようだ。桜が満開で辺りの木々も芽吹き始めミツバツツジも咲いていた。
2. 大きなスギの木
伊勢谷沿いの道は4回谷を渡るが前々日の雨にもかかわらず水量は多くない。荒れて岩石が広がった河原と登った根の平峠で小休止してタケ谷の左にある大石から千草街道を行くと大きなスギがある。雰囲気の良いところだ。
3. 樹間からの御在所山
上水晶谷に下る時にはこれから登るその尾根の1066手前の一段高くなっているところが見えていた。上水晶谷を渡渉した所からは登れそうもない。尾根を回り込むと登れる感じだ。三歩上がったところに赤テープが巻いてあった。急だがまばらにある樹を頼りにフーフーいいながら登る。皆は速い。1066ピークが見えて傾斜が落ちなだらかになって一本取る。樹間に御在所山の望湖台がこちらに岩を突き出した異様な形で見えている。三角点と朝陽台との距離が意外に遠く感じる。国見岳も見える。
4. 25000地形図の1150辺り
1066へ登り少し下って前に見えているピークに登ると地形図の1150等高線が細長く輪になっているなだらかなピークの端に出た。望湖台に人が立っているのがはっきり判る。昨年郡界尾根から登った時に出た御岳大権現が少し高い位置に見えている。小休止だ。
5. 雨乞岳東面の全貌
登り付いた地点は西側に樹やササがなく展望が良い。イブネ・クラシは樹間からだが雨乞岳は山容が大きいことが判る。南に派生している尾根に行ってみたいとFMさんが言う。
6. ハルリンドウ
尾根の灌木は芽吹き前で遠くまで見渡せる。下草も枯れている。その中にハルリンドウが花を咲かせていた。
7. 登ってきた尾根を振り返る
狭くなった尾根は小さなアップダウンはあるがそれまでとは違い踏み跡のはっきりしたところもありルンルン気分だ。左の谷は上水晶谷の支流地獄谷だ。下って登り返したところから振り返ると尾根が一望できた。
8. 望湖台にて本日のメンバー
尾根の最後はあっけなかった。腰ほどのササがあるところからすぐ望湖台下の広場に出てしまったという感じだ。階段を上がると三角点でそこから左に行くと大岩の積み重なる望湖台だ。突き出した岩の上だけに何も遮るものはない。180°の大展望だ。手前に今登ってきた尾根・後ろには銚子ヶ口からイブネ・クラシ・雨乞岳に連なる稜線・奥には比良山系も見えている。望湖台からの琵琶湖は春霞のためか微かに湖岸線が望める程度であった。浜松から来たという単独の女性登山者がいてシャッターをお願いした。
9. 国見岳に向けて
国見岳への途中藤内の壁が良く見えるところで一本取る。前尾根のヤグラを登っている2人のクライマーが見えた。この展望はお気に入りの一つだ。ザレにはロープが下がっているが皆これは使わずに登って行く。
10. タムシバの花
国見岳の山頂にシャッターを押してくれた女性がいた。彼女は裏道を下山すると言っていた。青岳から根の平峠へ下って行く右側の尾根山腹は花をいっぱい咲けせたタムシバで山が白く見えるほどだ。この登山道の脇にも咲いていた。コブシかタムシバかと言っていたが樹のある環境や枝ぶり花の下に葉が付いていないなどタムシバのようだ。
11. アカヤシオとタムシバ
西側にアカヤシオも咲いていた。先ほどの女性は中道にアカヤシオがあって鎌ヶ岳の斜面にたくさん咲いているのが見えていたと言っていたのだがここまではまだ蕾のものが多かった。
12. 三休の湯からのコブ尾根
根の平峠までは急下降だ。峠には清須市山の会のグループがいたがすぐ下山して行った。駐車場で再び会ったのでどこに行ってきたか聞くとイブネだと言う。5月にはササ枯れ調査で行くことになっている。帰路いつものように三休の湯で汗を流す。湯に浸かりながらコブ尾根が良く見える。前の山は山桜だ。奥のコブ尾根は霞がかかっているところに日が射している。アカヤシオが満開のようだ。反省会を行い解散となった。

概念図はこちら

今回のルートは7名全員が初めてだけに期待も大きく少々の不安もあった。尾根の取り付きから100m強の登りが急傾斜で樹を頼りにする。その後1066と1150への登りがあるがそれほどではない。1150に登ってしまえばあとはルンルンだ。尾根が明確なためルートファインディングが必要なところは全くない。1066を過ぎると踏み跡も見られ1150からははっきりしている。木々に葉の付いていないこの季節だから見通しがきいて歩きやすかったのかもしれない。最後はあっけなく御在所山三角点下の広場に飛び出る。標高1000m辺りから見る御在所山の望湖台・三角点山頂・朝陽台の位置関係や望湖台の形がこのように見えるのが異様であった。これだけでもここに登ったかいがあった。