■行ってきました

ジャ谷 T.Yamada
梅雨が明け本格的な夏の到来である。先週石谷川の計画であったが天候不良のため中止になり今週はジャ谷であった。例会時計画に加えて頂いたものである。竜ヶ岳の山頂部は雲に隠れていものの晴れ上がるのは目に見えている。天気予報では前線の端がかかり夕方から曇りとなっていて梅雨明けの宣言は出ていなかった。

1. 宇賀渓
「あつた」の6人が落合橋の駐車場に集合して準備をしていろと「ふわく」のメンバー9人が来て同じジャ谷に入ると言う。林道から谷に降りて準備をしているとすぐ上に「ふわく」のメンバーが準備をしていた。最初の1.5mほどの岩を乗り越えるのに一苦労した。
2. ジャ谷入り口の滝
宇賀渓の谷道はやや水量が多いためか歩く人がいなくなったのか難しくなっていた。腰まで水に浸かると体が冷えてくるのでできるだけ水に入らないようにヘツって行く。釜を避けるため右岸にあるクサリを使うが濡れていて右手の握力が無くなっているため滑る。カラビナを掛けてこれを掴む。左につばめ滝がありジャ谷は右だ。すぐの滝をSSさんが登っている。TMさんが写真を撮っていてKKさんが登り方を見ている。
3. 小休止
12mの滝は左のガレを登りその右の壁を木や根を頼りに落ち口に出る。山道に出ると昨年取り付いて見覚えのあるところだ。いくつかの滝を登ったり巻いたりして行く。廊下を抜けて小休止。
4. 滝を登るTMさんと右の壁を登るSSさん
この滝を昨年は左の壁にMAさんがザイルを出してヘツリ気味に登ったが今回はTMさんとKKさんは滝を登りSSさんは右壁をMAさん・HSさん・TYは昨年同様にして登った。
5. 滝の落ち口に登ったKKさん
TMさんとKKさんはシャワークライミングを楽しんでいる。風が吹いて涼しいと言うより水に浸かれば寒ささえ感じるのだが2人には清涼感なのだろう。
6. 尾根に上がって
二股から昨年は左に本流を詰めなお小滝をいくつか登ったが今回は右俣を詰めることになった。右俣はしばらく進むと水が無くなりガラガラの急斜面で踏み方によっては石がゴロゴロと落ちそうだ。落石を起こさないように注意しながら登る。両側が草になりその内にササになった。ササになれば引っ張っても少々では抜けない。左の尾根に乗るとそこは昨年本流から右に登った同じ所であった。ここで沢道具をザックに詰める。SSさんとHSさんのバックには竜ヶ岳山頂が近い。
7. 1042にて本日のメンバー(除くTY)
腰ほどのササが肩ぐらいになりササ漕ぎが大変だと思う頃1042のピークのしっかりした踏跡に出た。ここのササは葉も大きく健在だ。下山はホタカ谷道だ。金山尾根の分岐を右に遠足尾根の分岐を左に分け下る。1月には両側からのデブリが多かったことを思い出しながらどんどん下るが疲れが出ているためか意外に長く感じられた。

概念図はこちら

沢の魅力はどのようなものだろう。沢で水に浸かれば疲れが倍加する。石を飛べばそれだけでも疲れが増す。滝を登ればスタンスも千差万別であり必然的に肩にも力が入る。高巻きするにも普段行わないような運動をするため筋肉の疲れ方も違う。従ってそれなりのトレーニングにより体力をつける必要があるのだろう。しかし勝手なようだが体力が無くトレーニングをしていないTYも沢に入りたくて仕方が無い。疲れる以上に沢には魅力があるのだ。

夏は尾根歩きよりも涼しいから沢がいいことも確かだがそれだけではない。滝はマイナスイオンを発生するからと言うのだがマイナスイオン自体が何者かわからない。ようは沢登りの対象となるような沢は登れるか登れないか判らないような滝があり高巻くかどうか判断する魅力やスリルがある。自然がそのまま残っていてこれが満喫できることが大きな魅力でもある。尾根筋にもそのような所はあるが大方薮漕ぎを余儀なくされるだろう。一般登山道である程度の自信がついたらぜひ沢に入ることをお勧めしたい。

ただし一人では困難なところもありうるので技術のみでなく判断ができフォローしてくれる良いリーダーに指導してもらいたい。そのためには教育山行の沢登りは最も良いチャンスだと思う。沢登りは日本における登山の原点なのだ。

今回TYの参加により計画時間を大幅にオーバーすることが想定されながら認めて頂いたL並びにSLに感謝したい。
(2006.7.30)