■行ってきました

水沢峠〜鎌ヶ岳 2007.7.1  T.Yamada

1ヶ月ほど歩いていないので7月1日にはどこかへ行ってみたくなった。当初合宿メンバーがトレーニングとして能郷白山に行くのでこれに加えて頂いていたものの6月30日の日赤救急法の基礎講座に参加したく急遽リーダーに連絡してこれをキャンセルさせて頂き単独で鎌尾根を歩くことにした。運営委員長にTELで許可を得て会事務所に計画書を提出した。

1. 登山口
高速から見たす鈴鹿山脈は御在所から藤原にかけての山頂部がガスに隠れていたが鎌ヶ岳から南は頭が出ていた。カズラ谷出合に着くと既に1台止まっていて山に登る準備をしていた。林道を単独者と前後して歩いて登山口に着いた。この単独者はこのコースは初めてとのことであった。今回は久し振りに1人で来たのでその人に先に行ってもらうようにした。
2. 尺五ノ谷出合付近(写真は手振れのため見にくい)
しばらくしてガラガラの沢に出た。峠に上がっている沢だろうと思いこれに入った。踏跡が無いので登山道を外したことは間違いない。すぐ右からガレが落ちている。少し行くと3mほどのナメ滝に出た。右を行けそうであったが今日は止めておこう。下ると右岸に赤テープがあった。木をたよりにグイと上がり尾根に出て急な斜面をなおも木を頼りに登っていくと岩に突き当たり引き返すことにした。今日はこのようなところを登るのが目的ではない。下って登山道に出ると尾根を回りこんではっきりした踏跡があった。25000図で登山道がUターンしているところだ。
3. 水沢峠
峠に向かう沢に出た。踏跡を行くと両岸切り立った岩のところに出るが登山道はしっかりしている。この岩壁にはイワタバコがへばり付いているがまだ花には早いようだ。峠に着いた。ここからが本日の目的のところだ。
4. 砂ザレのヤセ尾根
峠から急登すると砂ザレに出る。短いが滋賀県側も三重県側も切れ落ちている。歩ける幅は十分あるので慎重に通過する。
5. 水沢岳三角点
水沢岳山頂は切り開かれ小広場になっている。ここでもササ枯れが進行しているように思える。ササの種の鑑別は16日にIK大のW教授に教えて頂く事になっているのでその後再度観察したい。
6. 崩壊した花崗岩塊
キノコ岩と言われるザラザラの花崗岩塊が突き出ている。ここも崩壊した砂ザレで滑りやすい。樹林に入りすぐトラバースして花崗岩塊の間を下降する。
7. ブナ林と背の低いササ
鞍部には大きなブナがありその下草は一面背丈の低いササ原である。枯れてそうなっているのか昔のことは全く憶えていないのが残念だ。
8. 衝立岩?と鎌ヶ岳
稜線が北西に曲がると目の前はザレ落ちていて更に進むと手前に崩れ落ちている大きな二つのピークと奥に鎌ヶ岳が見え左のピーク上に人がいる。これが衝立岩なのだろうか。尾根が北東に向きをかえると小岩壁に行き当たる。ここは登れないので下って岩溝状に崩れたところを登り返す。ここは昔SIさんとロクロ谷を登った時に出たところだ。この小岩壁が衝立岩なのかもしれない。更に登ると先ほど人のいたピークに着いた。
9. ササユリの花
尾根は北東へ小ピークに上がり東に下ることの繰り返しがはじまる。これら鞍部のササは今年芽が出て健常に生育し背丈が高く大きな葉を付けている。これが岳峠まである。登山道の脇にササユリが一輪咲いていた。
10. 鎌ヶ岳山頂から鎌尾根を振り返る
鎌ヶ岳の山頂には大阪からの単独者がいて鈴鹿山脈を分割して縦走しているとのことで今日は鎌ヶ岳から御在所山と言っていた。彼にシャッターをお願いした。この山頂に1人よりいないのは珍しいと言っていると続々と上がってきた。N.S大ワンゲルのメンバーも来た。新人のトレーニングのようだ。
11. 宮妻峡への下山口にあるササ
岳峠から宮妻峡への下山道はササの中に潜り込んでいる。しばらくして雲母峰への尾根に上がりカズラ谷道を下る。沢の源頭部の水場を経てカズラ谷の堰堤下に降り立ち下っていくと林道の駐車位置に出て本日の山行を無事終了した。

概念図はこちら

<ヒヤリ・ハット>
登山道を外して目的でもない小さな沢に入った。ナメ滝があったが、このような場合、入会前であれば登っていただろうと思う。今では、その上にも滝があり下れなくなった場合の心配をするようになった。急な尾根を木を頼りに登っていき、岩に行き当たった。昔であれば登れそうなところを探したであろう。しかし今はこれをせずに下った。下る時沢を覗くと上にも滝が見えた。沢へ下ることは不可能に思えた。引き返したのは正解であったと思う。
 なぜ目的でもないところに踏み入ったのか。じっくり25000図を見てみると登山道がここでUターンしている。戻るのを嫌うことが潜在的にあるように思う。5月の定例山行・ササ枯れ調査時、登山口は林道を少し戻ったところに別の林道が分岐していたのだが引き返さなかった。今後登山道を歩く場合は、Uターンしているところは事前に良くチックして注意したい。過去に何回も通った道だけに油断・楽観があったように思う。