一言で言えば、全山ほとんどヤブでした。登山道はなく、地元の人が以前に、わさびを栽培していた時の名残のわずかな平地(清流がホースでひいてある。登山口から5時間)にBCのテントを張って2泊し、日帰り装備で山頂を往復(7時間)しました。もちろん、私の力量ではこんな山行は出来ません。無雪期に何度もこの山に登っているプロガイド引率の企画に参加したのです。自力山行ではないので公開にためらいはありましたが、めったに出来ない経験がたくさんあったので、あえて報告することにしました。ガイド(男性)&サブリーダー(女性)にサポートされて、60歳代の男性1女性2の5人パーテイー。超健脚の人は、登山口から往復12〜14時間で日帰りするそうですが、ルートを見つけるのには、かなりの実力が必要と思われます。
コースは、剣岳や下の廊下より怖い、高巻きがけっぷちのトラバース、渓流シューズに履き替えての渡渉、何時熊が出てきても不思議ではない、背丈を越える草が繁茂する見通しの効かない深い森、熊笹と潅木の続くヤブ漕ぎ、山頂直下では、40Mのザイルを張ってもらって、プルージックでずるずるの急斜面を直登・・と、まあ大変でした(私には)。コース上には、標識はおろか、赤布もほとんどありません。つけた人は回収して帰るそうです。山頂から西へのびる大きな尾根を歩きました。山頂は、富山、石川、岐阜3県の県境で、まじかに白山や大笠山をはじめ360度の展望のはずですが、あいにく曇りで、近くしか見えませんでした。以前には、大笠山からの縦走路があったそうですが、今は、猛烈なヤブで、ズボンが破れるくらいだそうです(ガイド氏談)。ルートファインデイングに覚えのある方は出かけてみてください。登り甲斐は十二分にありますよ。ただし、下山後、あちこち、少々痒いです。ササダニにやられたようです(^。^) |