■行ってきました

竜ヶ岳 太尾ルート 2011418 登歩トボ

種別 個人山行  目的 茶屋川側(滋賀県)から登る 山域 鈴鹿
山名 竜ヶ岳(りゅうがたけ)
日程 2011年4月16日(土曜日) 天候 曇り
メンバー CL K.S SL T.Y H.I H.Y K.S(会員外)計 5名
行程
[金山南口]6:40---7:12[名古屋西IC]===[桑名IC]7:35---8:30[茶屋川林道駐車地]8:45---[533P]
・・・[730P]・・・10:17[長池]・・・11:14[白谷越]11:25・・・[962P]・・・[石榑峠登山道出合]・・・
12:55[竜ヶ岳山頂]12:59・・・[石榑峠登山道出合]・・・14:35[白谷越]・・・15:25[長池]・・・16:26[533P]
・・・16:35[茶屋川林道駐車地]---[阿下喜温泉]---[桑名IC]===[名古屋西IC]---[H.Y宅]19:15


    左533P、右竜ヶ岳。朝一はまだ見えていた。
例のごとく
覚悟はしていたものの、踏み後など何処にもない。けれど予想外に赤テープがあり地図読みが正確なら、注意して歩けば目的地に到達できる。K.SさんとT.Yさんにお供させていただくと、一般登山道を歩くことはほとんどない。その分緊張しながらも地図読みのトレーニングにはなる。しかし当然事前に地形図を読み込んでおくことが必要になる。久しぶりのバリエーションに(・・K.Sさん達に言わせればバリエーションではないらしい)少々不安があったので、最近使用していなかったストックを準備し、サポートタイツも着用した。


    杉の植林帯から取り付いた。
GPS
今回H.Iさんには、車での送迎に加え、山行中GPSナビでの位置確認で大変お世話になった。CLとSLのお二人がバリエーションを歩き慣れているとは言うもののGPSは、さらに安心感を与えてくれる。スタート地点は、古語録谷の北にある尾根の西先端部茶屋川林道沿いである。登山口の案内板はもちろん無いので適当に登れそうな場所を探す。SLは先頭に立ち探りながら支尾根の最初の533Pを目指す。最初のピークへは少々汗をかいたが間もなく着いた。


     小雨が降り始め視界は悪くなった。
太尾・長池
最初のピークを過ぎると緩く西から北東へカーブを描きながら尾根稜線上を歩く。小さなピーク、鞍部、右や左に派生する尾根の数を確認しながら進む。標高700m付近では、北西方面684Pに延びる支尾根に入り込まないよう気をつけながら、大きく右に回りこみ東へ向かう主尾根に乗る。このあたりは十分気をつけて歩かなければならない。主尾根に乗った頃から小雨を頬に感じ、白い雨雲の中を歩くようになる。合羽までは必要ない。


    雑木の林が鈴鹿の魅力
しかし、まだ緑をつけるには早い枯れた雑木の林は、鈴鹿の魅力が凝縮されたすばらしい風景とネットのガイドにあった通り、気持ちの良い尾根歩きである。この辺りが「太尾」と言うようだ。730Pを越え、下って広い鞍部に入ったところに[長池]があった。確かに長い池だが、水溜りのようにも見える。蛙が跳ねて逃げた。


    長池とは言うものの水溜りのよう
白谷越・石榑峠からの登山道出合まで
「長池」を過ぎて広くゆったりとした尾根を歩く。風はかなり強く吹いている。踏み跡らしきものが無い訳ではないが獣道と言った方が良い。770P辺りに赤布を残す。少しずつ南東に下り白谷峠を探る。ルート選択と現在地の確認を何度も繰り返しながら進む。ガレを左にやせ尾根を樹に掴まりながら注意して下る。間もなく鞍部。そこに掛かっていた表札は「白谷越」と彫られていた。緊張しながら降りたのでそれぞれ風の当たらない場所で休憩とした。10分程の休憩後、山頂に向けて出発。

    白谷越までやせ尾根をアップダウン
計画書引き帰しリミットは13時。この後危険なザレ場と150mの急登が待っている。スタートして間もなくやせ尾根の先に白い砂地のザレ場が現われる。ストックがなければ四つん這いで登るかしない。足が滑って上がり難い。慎重に慎重にゆっくり登った。やっとやり過ごしたら今度は急勾配。こういう場所では、落石を起こさないことが肝心。前の人の真下に付かないこと。ある程度距離を保ちながらそれぞれ登りやすい場所を選び、樹の助けを借りて登りきった。962Pだ。急登の後は、背の低い笹薮を登山道出合までゆるゆる登った。


          白谷越
山頂から
山頂が見えた。戻りの目印として笹にCLの黄色い帽子を残した。登山道は歩きやすかった。すぐに下山してくる登山者二人に出会った。CLの帽子が拾われると笹薮の入口が見つけにくくなることを心配した。少し歩くと「転落、危険」の案内板が。雪のあるときには雪庇となり危険な場所である。山頂までもう僅かである。リミット5分前に登頂。まだ雲は晴れない。風は相変わらず強い。記念写真だけ撮り、すぐに下山道へ降り背の高い笹薮に隠れ風をよけ中休憩とした。我ら六十OVER三人組揃ってミニカップ麺に湯を注ぐ。いつものごとくである。タイマー3分セット。ピピピッの後暖かい麺に舌鼓。


         難所のザレ場
下山
登山道に目印として置いた帽子はそのままあった。下山もT.Yさんが先頭だ。竜ヶ岳は特徴のある山頂である。山頂に高い樹木は無い。笹薮の坊主頭である。目標物が無い。962Pまでの尾根は裾広がりになっており急降下地点までのルートは、なかなか難しい。同じ雰囲気の笹薮と潅木が続くのだ。しかしSLは迷う事無く我々をピークに導いた。地図読みがしっかり出来ている。さらに携帯GPSも使いこなしているので鬼に金棒である。

  
急降下の入口をどこにするかで迷う。何処を降りても落ちていきそうで怖い。登りと同様それぞれに歩きやすい足場を見つけながら慎重に下った。次がザレ場だ。ザレ場手前でルートミスをしたがすぐに修正。ザレ場の登りに使った道筋はさすがに下りに使うのは危険だ。左側下に回りこんだ。SLが先頭で渡り切った。皆続いた。ヒヤヒヤものである。

       急斜面に取り付いた
白谷越」を通過。帰りの尾根は風景が違って見える。私の集中力が落ちてきた。地形図を見る回数が減った。目標の見落としが出てきた。西に向かう太尾の主尾根が南西に折れ曲がる辺りでのルートミスに全く気が付かなかった。先頭のSLがしばらく歩いて、おかしいと立ち止まる。位置確認をする。GPSと地形を確認して一つ小さな尾根を通り過ぎたのが分かった。私が往きに赤布をつけおいたほうが良いと思った場所だった。その後も集中力は回復せず、自力での地図読みが出来ず、CL・SLの判断におんぶに抱っこ状態になってしまった

     戻り770Pから見た竜ヶ岳
そんなこんなでもともかくスタート地点へ無事帰着。やっと青空が覗いた。皆さんに助けられて歩いた私にとっての竜ヶ岳バリエーションルート山行だった。
 帰りは阿下喜温泉あじさいの湯でまったり。帰り際売店で昨年野草採りで食べた「こごみ」の初物があったので購入。会員外のK.Sさんとは次回又同行いただく約束をしてここでお別れ。帰りは渋滞もなく順調に帰名。久しぶりの道なき道の山行とても楽しかった。CLをはじめとする皆さんのおかげで素晴らしい鈴鹿を堪能させていただいた。感謝、感謝。

トボさんはカメラマン

【蛇足】石榑峠トンネル

今回の登山口はこのトンネルを通って滋賀県側にある。国道421号線、石榑峠の通行止めが、今年3月26日石榑峠トンネルの開通によって、三重県と滋賀県がつながった。これまで石榑峠は冬季閉鎖だったが解消。道路幅拡張により2t車以上の通行制限解除、東近江市と員弁市の移動時間が2時間半から60分に短縮。今はまだ開通が周知されていないため通行量が少ないが、今後大いに利用されるようになるはず。きれいなトンネル、一度お出かけ下さい。今後滋賀県側からの登山がかなり便利になる。

概念図