■行ってきました

猛暑の矢原川道〜仙ヶ岳〜野登山 2008.8.2  T.Yamada

この時期鈴鹿の尾根歩きは大変だが「暑い山を歩くトレーニング」にはなる。そう思ってTe.Ya.さん・H.Y.さんの3人で8月2日に仙ヶ岳を計画した。前日Ta.Yo.さんが加わり4人になったのだが現地で彼女の靴に問題が生じ彼女は留守宅に連絡して単独野登山に登ることにした。

1. 駐車地点
どんよりと曇っているが雨は降らないようだ。ハライ川の横の駐車地点について準備を終えるとTa.Yo.さんが靴底の調子が良くないという。テーピングテープで応急処置をしたが頼りない感じがする。林道を歩いてみた結果によりけりだと思った。茶畑までの途中TaYo.さんは戻る決断をした。野登山を表参道より登ることにしたのだ。今日のコースからこれが妥当であったと思う。
2. 滝の前にて
茶畑から入り矢原川右股を渡り中股を過ぎ左股に入る。右岸の踏跡を進み左岸に移って前の滝を高巻いた。右岸に上がり行くと左へ大高巻する。滝を見ようかと思ったがあまり時間をかけてはおれないのでカットする。大高巻するトラバースは高度感があり緊張する。谷が接近して滝の前に立った。滝を行けそうだが今日は沢登りではない。新人もいる。左に踏跡らしき感じがしたので登って巻こうとしたが良くない。中間部の対岸に踏跡が見えたのでそれを行くことにした。
3. 不動岩
明確な踏跡は尾根を巻き登っている。本流が見え滝がかかっているのがわかる。岩っぽいところを登り注意してトラバースすると谷に近づく。不動滝の落ち口らしい。すぐ「法印のコバ」に出た。携帯が鳴った。Ta.Yo.さんであった。野登寺に着いたので三角点まで行って林道を下山するとのことであった。尾根に上がると不動祠があり不動岩には梯子が作られている。
4. 南尾根登山道最初の岩場
南尾根登山道取り付きの岩には3本のロープが下がっていた。ずっと昔はこれが無かったのでここを登るのが難しかったのを思い出した。ピークに上がり振り替えると不動岩が下に見える。
5. 野登山を見る
右にカーブした尾根上から見る野登山が遠く感じる。今日はあそこまで行くのだ。このピークへの登りでT.Y.は右足の太ももが張ってきて先が思いやられる。
6. 無風の尾根上を行く
日が射していなくても暑くてたまらない。風が全く吹いていないのだ。ここへ登る手前の鞍部は樹陰で谷から谷へ風が吹き抜け気持ちよい思いをしながら小休止したのだが再び猛烈な暑さの中だ。
7. P1・P2と仙ノ石を見る
前に見える岩峰を2つ越えれば仙ノ石だ。がんばろう。
8. P2の登り
ルートはクラック状のところにありホールドもしっかりしているので安心して登れる。
9. 仙ヶ岳にて
仙ノ石についてザックを降ろしたものの日が照り付け暑くて休んではいられない。水の補給だけして仙ヶ岳に向かう。仙ヶ岳山頂も暑くて腰を下ろせる状況ではない。鎌ヶ岳・御在所山・雨乞岳はモヤッもやっとしているが見ることが出来た。Te.Ya.さんとHYさんは仙ヶ岳ははじめてと言ってピースだ。Ta.Yo.さんに携帯で連絡をとろうとしたが通じない。仙ノ石も仙ヶ岳もだめであった。
10. 仙鶏尾根を行く
仙ノ石を過ぎて急下降が続く。危険個所にはロープが張られているので安全に通過できる。鞍部で小休止する。
11. 鶏足山野登寺
野登山への上り返しはきつい。車道に出てどうするか。3人ともに暑さでヘトヘトだ。このまま下るのはしゃくだ。野登寺まで行きたい。そのまま車道を跨いで藪に入りまっすぐ行くのだが今日はその気が起きない。車道を歩きアンテナの立つピークから野登寺に下る。2人は持ってきた2.5lの水を飲みきった。Ta.Yo.さんから携帯に車道を下山したとの連絡が入った。
12. 表参道を下山
寺を左に行き下って駐車場を突き抜けて表参道を下る。反射板の横を通り車道に出る。以前食堂であった民家が左にあり水を利用させていただいた。ガードレールを乗り越え再び表参道を下る。沢を渡り林道から車道に出て駐車地点に戻った。。Ta.Yo.さんが痺れを切らして待っていた。帰路湯ノ山の片岡温泉で汗を流し御在所SAに立ち寄り本日の山行は終了した。

概念図はこちら

目的の「暑い山を歩くトレーニング」そのものになった山行であった。

今年入会したHYさんは法印のコバまでのバリエーション的な山行や南尾根のような岩稜ははじめてで暑さのみならず精神的にも疲れたものと思われるが自信につながったようだ。Te.Yaさんは昨年10月入会したのであるが毎週のように山行して精神的な疲れは無かったと思われるが暑さによる疲労は隠し切れなかった。Ta.Yo.さんは靴底が剥がれ別行動になったのは残念であるが事前の装備点検を誰もがしっかり行いたいものである。

TYの足の痙攣については前夜クーラーをつけたまま寝入り夜冷えによるけいれん疼痛がありマサージして「芍薬甘草湯」を服用して一応の収まりを診たが朝筋肉が硬い感じがしていた。ポカリスエットを十分飲めば行動には差し支えないだろうとたかをくくっていた感があった。暑さの中汗がどんどん噴出したにもかかわらず塩分と水の摂取は普段と変わらなかったところに問題があった。2人がそれぞれ2L飲んでいるのにTYは1Lしか飲んでいなかった。年とともに喉の渇く感覚も落ちてくることは判っていても対応しようとしなかったものだ。行動中「芍薬甘草湯」を2H服用した。これが効いたのかもしれないと思っている。いずれにしても汗の出方と塩類と水の摂取には注意したい。

ヒルは法印のコバまで見られたのみである。アブやハチの仲間が仙鶏尾根で多くまとわりついてきた。これはグレープフルーツを食べたせいかもしれない。