■行ってきました

水晶岳

4月23日は朝から小雨であった。定例山行イブネ・クラシの下見の計画で出かけたが定例山行当日が雨の場合中峠〜水晶岳〜根ノ平峠に行く予定のため事務所に連絡して急遽その下見に変更した。イブネ・クラシは昨年5回行っているのでHSさんとの2人であれば下見を省略しても差し支えないと思った。

1.林道から分かれ沢を渡る
朝明渓谷までの時間と距離を再確認するため金山駅南口を6:30スタートして約1時間60Kmであった。山の斜面にはヤマザクラが多くそれらがガスに霞み木々の芽吹きと一番好きな季節を感じる。駐車場にはHSさんの車が止まっているのみであった。雨のため山に入る人がいないのだろう。林道が堰堤を巻き登り対岸に渡ったところは入り口がわかりにくいが堰堤のすぐ上を樹林に入るとすぐ登山道に出る。
2.中峠手前のササのトンネル
小尾根を越えて沢沿いの道を行くと滝があり左から大きく高巻く。イワカガミが咲いているが少ない。再び沢をまたいで進むと口を開いた残雪が見られる。今年はここも雪が多かったのだろう。中峠に出るところは登山道にササが覆い被さりそれを押し分けて進む。小雨にもかかわらずレインウエアーがびしょ濡れだ。ササのトンネルを抜け出て振り返るとその周りのササは枯れが進んでいる。トンネル状のササは25cm以上の葉を付けて健在である。
3.バイカオウレン
県連のササ観察がどこで行われているか中峠近くを探したが標識は見当たらなかった。県境を北に登って行くと登山道の横に白い花が咲いていた。葉が見当たらない。もう一本あったがこれも同じだ。少し登るとこんどは葉が5枚あるものがあった。
4.子嚢に水滴を付けた蘚類
バイカオウレンの近くにコケの子嚢が伸びそこに雨の水滴が付いて綺麗であった。コケの名前は判らないが写真を撮りたくなった。
5.フデリンドウ?
尾根道を登って行くと右に谷が上がってくる。この源流部を跨いで少し進むと緩やかな道となり右にカーブし左が急傾斜で落ち込んでいる。また右に谷が上がってきている。これを巻くように県境から分かれて水晶岳に行く道が分岐している。水晶岳へは約5分。ここにリンドウ科の花があった。フデリンドウ?ハルリンドウ?どちらだろう。
6.水晶岳山頂三角点にて
この前水晶岳に来たのは「KIさんの鈴鹿縦走路完結編\」で04年8月であったがこの時も今回と同じようにガスの中で何も見えなかった。次回5月14日に来るとすれば雨の時の設定なのでこんな状況になるのだろう。
7.根ノ平峠にて
下って根ノ平峠に着く。峠周囲数mにあるササは昔と同じで背丈以上あり稈は3〜5本の枝を分岐しその先に25cm程の艶々した緑の葉を4〜5枚付けている。しかし滋賀県側に少し下り県連の標識のあるところまでには枯れて先の折れた稈が立っていてその部分は節が重なりその節々から枝が出て5cmぐらいの小さな葉がでている。HSさんは「種が違う」のではないかと言う。しかしイブネ・クラシや御池岳奥ノ平・鈴北岳のササも同様になっていて枯れてそうなったものと思われる。3月に行った御所平のササも同じようであるがもともと稈が細く背が低いのでこれらのササとは異なっている。HSさんは「DNA鑑定をしてはどうか」との意見をくれた。県連で検討する価値はあると思った。
8.ミツバツツジ
堰堤を越えるところにショウジョウバカマが咲いていた。その上には昨年4月24日イブネ・クラシに行ったとき見たアカヤシオが同じように淡いピンクで咲いていた。さらに下り堰堤から旧林道に出ると下にはミツバツツジが見事な花を付けていた。その近くにはスミレの仲間も2種類咲いていた。
9.つる性の木を取り込んで一体になった樹
千種街道は毎年何回も歩いているがゆったりと周りを観察したことが無い。今日は時間がたっぷりある。HSさんが蔓の絡みついた木を樹木の皮がその上に被って一体になった樹を見つけた。大変珍しいので写真に撮った。
10.ガスに霞むヤマザクラ
県連が古い小屋を修理使用することが決まったのでそれを見てみることにして駐車場から下り流レ谷のバス停に車を止めた。橋を渡ると庭のある民家があり奥さんが居たので場所を聞こうとするとすぐにそのことがわかったらしく「先日菓子折りを頂きありがとうございました」と御礼を言われた。隣との間の道を丁寧に教えていただいた。使用するには道の補修や小屋の修理が必要のようだ。いつから始まるかわからないが会員が手伝う必要があるだろう。下っていくと山にはヤマザクラが満開で眺めて居たくなった。
概念図はこちら
定例山行当日雨の場合中峠から根ノ平峠を計画したいと思いこの下見を行った。高低差・距離・時間等これであれば問題は無いものと思われる。天気が良ければ勿論イブネ・クラシだが20人程になるため時間はかかるだろう。
2006.4.23  T.Yamada