■行ってきました

鈴ヶ岳

4月9日鈴ヶ岳で満開の黄色が透き通るようなフクジュソウの群落に出会うことができた。KMさんから「静かな鈴鹿を歩く」目的で鈴ヶ岳に行く相談がありこれに乗せて頂いた。HSさんとFMさんも加わり4人になった。

1. 登山計画をボックスに入れる
鞍掛トンネルを越え滋賀県側の駐車場に着いたときには風が吹き寒いので防寒着を羽織ってのスタートとなった。トンネルの手前の駐車場には既に観光バスやマイカーが数台止まっていたがここには2台のみあった。峠から登る人が多いのだろう。
2. フサザクラかな?
駐車場から見えている堰堤まで下るのに荒れた植林帯に突っ込む。堰堤を左から巻いて黒川谷の左岸を適当にトラバースして峠道からきていると思われる登山道に出た。これを下り川沿いの旧林道を御池谷の出合いに着いた。御池谷左岸の廃道化した林道は一箇所完全に崩れているが歩ける。フサザクラ?が咲いていた。
3. 二股の尾根への取り付き
廃道化した林道のどん詰まりは二股になっていてどちらも石灰岩がゴロゴロしている。右股に入るのが登山道になっているのだが尾根に赤いテープが付けてありこちらに誘導されてしまった。すぐ判ったがそのうち谷に下るだろうと安易に考え登っていくと右の谷がしだいに深くなり下れなくなった。もうこれを行って峠道に出るより仕方が無いだろう。右手には遠くなった鈴ヶ岳が見えている。
4. 峠道を行く
スギの植林がヒノキに変わり雪を踏むようになると自然林になって峠道1066南の鞍部の上あたりに出た。登山道には人が多い。1066のピークには団体も休んでいる。雪解けが進み道はどろどろになっていて雪の上を歩いたほうが歩きやすい。フーフーと息を切らせながら鈴北岳を目指す。
5. 枯れたササと御池岳
鈴北岳のササ枯れもどんどん進んでいる。1mほどの枯れた桿だけが立っているもの、桿のみだがまだ緑色のもの、先は無いが桿の上部の重なった節々から輪生状に枝が出て小さな葉を付けているもの等ありクラシの5年程前の状態と似ているように思える。
6. ヒルコバ
鈴北岳で休憩していると見た顔が現れた。県連のH理事長である。HFの会長でもあり今日はトレーニングに来たとのことであった。ヒルコバに下っていくと雪の解けたところにはフクジュソウが満開であった。背が低いためか花が大きく美しい。ヒルコバから本来ならば今日登って来るはずの御池谷を見下ろすと雪が壁状に付いていて誰も登った様子は無かった。
7. 鈴ヶ岳山頂にて
一面雪に覆われた山頂に着くと再びHFのグループと出会った。ササ観察でも熱心なKさんに「ここのササの根も観察するのか」と聞かれてイブネ以外ではしないと答えた。
8. 鈴ヶ岳南面に咲くフクジュソウ
山頂南面は雪が解け石灰岩がゴロゴロと顔を出しその間には潅木が生えている。傾斜が強いためか人はほとんど入らないようだ。そこに透き通るような黄色の花弁を一杯に広げたフクジュソウが5・6株づつ散りばめたように咲いていた。ぽかぽか暖かい。腰をおろすと寝転びたくなってきた。
9. 鈴北岳山頂にて本日のメンバー
鈴ヶ岳からヒルコバを目掛けて雪解けの滑りやすい斜面を木を頼りに一直線に駆け下りる。フクジュソウを踏まないように気をつけながら鈴北岳へ登っていく。バイケイソウも芽を出しかけている。鈴北岳山頂に戻ったが計画の御池岳丸山へ行くには時間切れだ。日本庭園の雪上ハイクをすることになった。
10. 日本庭園
真ノ谷とアザミ谷の源流が分流する鞍部に下る。ササ枯れにより雪が無くても見通しが利く。そこから雪を踏んでボタンブチから続く断崖に行き御池川を見下ろす。南西面は日が当たるので雪は解けここでもフクジュソウが綺麗な黄花を咲かせていた。
11. 鞍掛峠への道
鈴北岳から往きに登って来た雪道を慎重に下る。振り返ると雪のついた斜面は思ったより急に見える。雪斜面を歩く時の感覚は傾斜角度が解らなくなるようだ。往きに登った尾根は峠道のここから見える最後のピーク1066の手前から左へ派生している尾根だ。一気に鞍掛峠に出て滋賀県側トンネルを左から巻くように下り駐車場に戻った。

今日は御池谷から尾根を登り計画を逸脱した。尾根に取り付いた地点から解っていて何処に出るか興味があったことにもよる。反省をしなければいけないと思っている。

概念図はこちら
2006.4.9  T.Yamada