八ヶ岳・阿弥陀北稜
冬合宿A´パーティー

◆日程 2005年1月1日(土)
7:00名古屋 〜 8:00小牧IC 〜 10:30諏訪南IC 〜 11:00/11:40美濃戸口 〜 15:30行者小屋
1月2日(日)
3:30起床 〜 5:40行者小屋 〜 7:30阿弥陀岳北稜取付き 〜 9:50阿弥陀岳山頂 〜 10:45行者小屋 〜 13:30美濃戸口 〜 20:00名古屋
◆メンバー 会長、K、RI、田嶋

冬合宿のはじまりである。当初、30日に出発の予定であったが、天候不順のために2005年元旦からの行程となった。
美濃戸口は前日に降った雪であたり一面が白だった。昼前に発ち林道を行く。1時間ほど歩いて美濃戸山荘で休憩。無料のお茶と野沢菜をいただく。僕にとっては初めての本格的な雪山になる。結構外気は寒かったけど、RIさんは暑い暑いと言って長袖Tシャツ1枚になったのには驚いた。
ここからは南沢沿いに沿った登山道になる。会長の了解を得て、RIさんと僕は先に行く。RIさんはめちゃくちゃ速かった。

夕食はどっさりとキムチ鍋。
夕方から会長が「今夜はマイナス20度ぐらいに冷えるよ」と言う。どれだけの冷えを感じるのだろうか?今回、僕としては自分自身がどれほどの寒さに耐えられるかというトレーニングでもある。防寒着はあえて少なめにしてきた。
実際、就寝中は足元とテントの壁面に接している右肩が寒くて目を覚ました。時計を見たら0:30ごろだった。次回への防寒対策は自分なりに回答が出た。それから雪山のキャンプでも短い時間に熟睡ができたのでよかった。
そんななかKさんは耐寒トレーニングのためにマット無しで寝ている。おったまげた。

午前3時半に起床。目が昇らない5:40にテントを出発する。やや準備にもたついた。当初、赤岳の主稜を登る予定であったが、Kさんが疲労などによる体調不良のため易しい阿弥陀岳北稜を目指す。しかし、回復しないKさんは取り付き手前で一般道を迂回することになった。
会長とRIさんと私は雪山バリエーションルートをよじ登って山頂を目指す。取り付きを開始。4人から3人パーティーに替わり、事前の前尾根トレーニングのときとザイルワークとフォーメーションが変わった。経験不足の私は対応ができず、トップの会長から雷が落ちる。
常に落ち着いて対処するように自分を励ました。
雪の斜面を登り、岩の斜面になると日もあたり落ち着きを取り戻してきた。会長の「前尾根に比べれば易しいよ」の一言でさらに落ち着くことができた。実際、前尾根のトレーニングの甲斐があり、クライミングに関してはスムーズに進めた。
岩場を2ピッチ登ると展望は開けた。

山頂にはRIさんと私が立った。天候に恵まれ山頂では八ヶ岳の最高峰の赤岳が東に望め、その北には横岳、さらに北には硫黄岳が望める。それはそれは雑誌『山と渓谷』の表紙を見るようだった。
南には富士山もはっきりと見ることができた。
今回は初体験の内容が多かった。雪との接触、寒さとの戦い、岩登りの技術。確保技術やザイルワークは経験不足を露呈してしまった。これから南山や前尾根で経験を積まねばならぬ。
行者小屋からの下山は走って下ってみた。これも自分が重い荷を背負ってどれだけ雪道に対応できるかのトレーニングだ。僕のプラスチックブーツは右足の幅が合わず小指の付け根が締めつけられるように痛かった。
(田嶋直樹)