沢へダイブ~イブネクラシ途中撤退~
日程:12月7日
山域:鈴鹿(イブネクラシ)
メンバー:M.S、I.S、N氏(会員外)

踏んだり蹴ったり
こんな言葉がぴったりな山行ではないだろうか。
今回の山行報告はすべきではないのではないのか、それとも今後の参考として載せるべきなのか迷った結果、今後もしかしたらこのようなことが起こらないとは限らないためにこの日にあった出来事を記載しようと思います。
今回の主役であり、当事者のMさんには載せることは了承済です。
まえおき
まず、言っておきたいことですが今回の歩いたルートは特に難しいところもなく危険な箇所もないイブネクラシへ向かうには一番ラクなルートを選びました。
メンバー同士なにかギスギスしたり・・・といったこともなく、真面目にかつ楽しく歩いていた最中で起きた出来事。
わたし自身も山をやっていてこのような出来事は初めてだったので、一瞬なにが起きたのか理解するのに時間がかかりました。
順を追って山行報告を書きます。
甲津畑登山口から
滋賀県側にある甲津畑登山口の林道終点に向かうと車が3台駐車しており、雪があるせいか登山者は少ないのかなといった印象でした。


今回は雪山に向けて冬靴を履いたトレーニング・・・と思っていたらタイミング良く数日前に雪が降ってくれたので、雪山歩行のトレーニングも兼ねることが出来そうだなしめしめ・・・と思う。あの瞬間までは。
登山道は終始歩きやすく、ところどころで今にも壊れそうな橋がいくつか出てきますが、橋を避けて歩くことが出来ます。




1時間に1回のペースで休憩をはさみつつ、ゆっくりすぎず速すぎずのペースで順調に歩を進めていきます。
渡渉ポイントが2か所出てくるも、メンバー全員なんなくクリア。
そして3回目の渡渉ポイントへ到着・・・。
沢へダイブ
3度目の渡渉ポイントへ到着し、I.S→N氏→M.Sさんの順に渡渉をしていきます。
I.Sが渡渉を終えて、後ろの2人は大丈夫かな・・・と振り返って2人の渡渉を見守る。

という状況になりました。
Mさんが渡渉中にバランスを崩し、まるでコントかのように上半身から沢へダイブし(倒れ込み)全身ずぶ濡れになりました。
会員外N氏が私の叫び声で何事かと振り向くと、「首から上しか水から出ていないMさんがいた」と。
近くにいたN氏が急いでMさんを水から引き上げるも、Mさんは全身水びたし。
気温も低いためMさんの着ている服を脱がせようとするも、なかなか脱がないMさん。
普段母ちゃんをやっているN氏がしびれを切らして

「なに、恥ずかしがってるの!早く服全部脱ぎなさい!着替えは私が持っているからそれに着替えなさい!」
まるで青いネコ型ロボットのように次から次へと着替えるものが出てくる、不思議なリュック。
I.Sは濡れたものが入る大きめな袋を何枚か取り出して、濡れたものを入れてもらう。
靴下はMさんが自分のを持っていたためそれに履き替えたものの、登山靴の中を触ってみると靴の中もしっかりと濡れている。
どうしたものかと考えていると、N氏がビニール袋を靴下の上から被せてそのまま靴を履けば足が濡れないのではとアイディアを出してくれました。
Mさんの体が濡れているところがないようになったところで、お湯と行動食を摂ってしばらく様子を見てみる。
ケガがないようで、寒さもないとのことだったので今回の山行はそこで中止にして、下山することとしました。
Mさんがダイブした渡渉ポイントはこんな感じです。

ハイタッチは立ち止まってやりましょう
水に落ちた?Mさんも特に問題なく歩いていたので、1時間30分ほどで無事に登山口まで元気に歩いて下山をしました。
登山口で先頭を歩いていたN氏が振り返ってハイタッチをしてくれる。

そして私の後ろを歩いていたMさんもハイタッチをしようと・・・

はい、登山口に溝があるのが見えていなくて溝に足を突っ込んで思いっきり転びました。
膝にちょっと青タンが出来ていたものの、顔はN氏の足の上にポムッと乗っかって助かりました。

これにはさすがに、I.SもN氏も大爆笑。
N氏より「Mさん!バリエーションルートなんて行っちゃだめだよ!絶対変なことになって命落とすよ~」と言われてました。
この日はMさんにとって、踏んだり蹴ったりな一日でしたとさ。
ハイタッチは立ち止まってから行いましょう。
この後は近くにあるジェラート屋でご褒美にジェラートを食べて帰路につきました。


まとめ
渡渉中にバランスを崩し、沢へ倒れ込んで全身濡れてしまうというトラブルに合い、今回はおのおのの持ち物の見直しにもなりました。
また、濡れてすぐに着替えたこともあり体を冷やすことなく事なきを得たので、他会の友人N氏の判断と叱ってでも服をとにかく着替えさせるという強引さも凄かったなと思い、とても勉強になりました。
渡渉になるべく足を濡らしたくないという気持ちはすごく分かるけど、そのまま沢へダイブして全身を濡らしてしまってはそれこそ致命的。
渡渉中にバランスを崩したときは水の中にでも足を出せばいいだけなのと、15cm程度であれば登山靴が水をはじいてくれるので足を濡らすことにためらわないことかなと思いました。
他会の友人N氏、本当にありがとうございました。

