あやしや たれか ふたかみの山 ~憧憬の二上山

日程:2024.6.16(日)、メンバー:TN(記)、MK、HS、

五木寛之の「風の王国」に出会ったのは、会に入会した若かりし頃、TK元会長から面白いから読めと勧められたのがきっかけでした。以来、私の登山人生に多大な影響を与えてくれた本でございます。この本を折に触れ何度読み返したのか分からないほどだったのに、何故か今まで二上山に行く機会の無いまま過ごしてしまいましたが、しかし人生60うん年! ここにきて無性に二上山に登りたくて仕方がなくなってしまい、近鉄の特急電車で行く奈良の山旅に行ってきました。とにかく初めての二上山は感激の連続で、あたらめて奈良は良いところだなあと感心しきり。お目当ての柿の葉ずしも堪能しましたし、ササユリにも会えたし、大津皇子二上山墓にも行ったし、言うことなしです。ただ暑かったのだけが大変だったなと。今度は、涼しくなって展望の良くなった頃に二上山に改めて登ってみたいなと思い始めています。改めて奈良の山は良いですね。皆さん、山に行きましょう。Walking Softly on the Wilderness

コースタイム概略:近鉄名古屋駅7:30=9:57近鉄当麻寺駅10:04ー10:30当麻寺10:40ー11:25祐泉寺11:30ー11:45岩屋峠(岩屋まで往復)12:05ー12:20展望台12:30ー12:35二上山雌岳12:45ー馬の背13:00ー二上山雄岳13:15ー13:20大津皇子墓所13:30ー14:15ながめ坂14:20ー15:05道の駅ふたかみパーク當麻15:35ー15:50近鉄二上神社口駅16:00=近鉄名古屋駅18:29

近鉄当麻寺駅から歩きます。往路の難波行きアーバンライナーの大和八木の次の駅が鶴橋とアナウンスされて「大阪じゃん」と思ってしまいました。同行のHS氏に「そもそも貴方が二上山に登りたいというから着いてきたのだから自覚を持ってくれないと」と言われてしまいました。そうなんだよな、俺たちは奈良に来ているんだよな。
車1台しか通れない道を、二上山を遠望しながら歩いていくと、當麻寺門前の「柿の葉ずしのヤマト」さんの店内に吸い寄せられてしまいました。
柿の葉ずしのヤマトさんで、ばら売りの柿の葉ずしの「さけ1個、さば1個」を各自調達。ザックを背負ったむさ苦しい登山者の面倒な注文にも嫌な顔せずに接客してくれた関西弁の店員さんに感謝。
国宝・当麻寺本堂。さすがは奈良だなあ、至る所に国宝がある。歴史を感じます。当麻寺でマッタリして、この後は傘堂など見どころが多い。
道中余りにも見どころが多くて誘惑されまくりの我々は、駅から祐泉寺にたどり着くりのに1時間半も費やしてしまう。まだ登山道にすら登っていないのに大丈夫か!?
祐泉寺から岩屋峠を目指す。本来なら、祐泉寺から馬の背に行くのがセオリーみたいですが、暑いし、ちょっと楽をしたいなと岩屋峠経由の道を選びました。沢沿いの気持ちの良い道が岩屋峠まで続きます。
岩屋峠。登山者の数が半端ないくらい多く、さすがは人気の山だとビックリしました。
馬の背下のダイヤモンドトレイル分岐近くに立っている展望台。大阪市街地が丸見えだ。
少し霞んではいるものの、あべのハルカスの向こうに大阪湾が見えます。これは大阪湾です、決して琵琶湖ではありません。空気が澄んでいれば六甲も見えるはず。
ササユリが咲く登山道を雌岳に向かいます。
雌岳山頂の巨大な日時計。思ったほど展望は無いのが残念。ベンチが多く、こんなに多くの登山者が登ってきているのかとびっくりする。
雌岳山頂から南方面の展望。隣の大和葛城山・金剛山方面が見えます。
馬の背。大阪と奈良の県境。途中の看板に、馬の背のトイレが調子悪いかもとありましたが、この日のトイレは頑張ってくれていたようです。日影が気持ちいい。
柿の葉ずしを頂く。結構いけます。
ベンチの並ぶ雄岳の山頂は、標識が無ければ通り過ぎてしまいそうな山頂。
大津皇子二上山墓。持統天皇は実子の草壁皇子のライバル大津皇子を死に追いやったと言われていますが、ちなみにgoogleで「じんしんのらん」と検索したら「人身の乱」と出ました。アメリカ製のソフトの実力もまだまだだな。
「ながめ坂」。冬だったら草木の葉が落ちるので、奈良市街と大和三山が一望できるみたいです。朝日さす三輪山はどこだろう。
「ふたかみ展望テラス」。ここにはベンチがあり、カエルの合唱団が出迎えてくれます。
道の駅ふたかみパーク當麻に到着。
道の駅にて地ビールで乾杯し、いちごソフトをしばき倒してしまう。もう言うことなし。
帰りは二上神社口駅から近鉄電車に乗ります。
當麻寺駅手前の車窓から見た妖し二上。大和の西の二上山は日の沈む浄土の山。この世とあの世との境界の山。
帰りは特急「火の鳥」で名古屋に帰ってきました。私は決して乗り鉄ではございませんが、特急「火の鳥」は超快適でした。素晴らしい。