南沢山~冬山講習教育実技:初心者冬山体験~
日時:2025年1月26日(日)
山名:南沢山
山域:恵那
メンバー:
パーティー① Y.S.(CL)、M.K.、A.M、S.A
パーティー② R.I.(PL)、M.I.、A.S.、F.S(記)
あつた労山の冬山講習の教育実技山行で、南沢山に行ってきました。
中央アルプスの南端にあり、横川山、さらに先は富士見台まで縦走できる山です。今回は横川山までは行かず、南沢山をピストンするコースです!(横川山へ向かわなかった理由は後述。)
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もう一案、岐阜県池田山も候補として出ていましたが、雪の状況を鑑み今回は南沢山に。
初めての雪山ということで、私の備忘録として今回の装備を書いておきます。もちろんこれで行けるかどうかは山の様子や天候で大きく違う!と思いますが、ひとつの指標になれば幸いです。
ユニクロのウルトラライトダウン(防寒用)、レインウェア(下山時に羽織ってました)、ユニクロのUV用パーカー(超薄手のものをよく持って行ってるのですが、いらなかったかも)、長袖のベースレイヤー(大体これを着てた)、アンダーウェア、タイツ、夏用パンツ、ゲイター、ネックウォーマー、ニット帽、サングラス、手袋2つ(ウール混のもの)、夏靴、チェーンスパイク、ストック(超歩きやすくて心から必要だと感じました)
出発
まずは車で南沢山登山道入口駐車場へ。
登山口まで向かう間、車窓を見ながら「恵那なのに全然雪がないね!」という話に。
実は、今回は当日までの約1週間ほどの間、かなり気温が高く推移している中での山行でした。ただ、ありがたいことに、南沢山は雪山を楽しめるほどに雪がありました! どこも「行ってみると積もっているけれど、遠くからは雪は見えない」といった感じなのではないか、とのこと。
登山口駐車場に車を停め、準備開始。
今回ふるさと村自然園は結構広く、駐車場もかなり奥の方まであるようです。今回、私たちはテニスコート手前あたりに停めましたが、登山口すぐそばの駐車場も案外空いていたので、もし行かれる方は一度奥まで行ってみるのもアリかもしれません。
駐車場で登山靴に履き替え、ゲイター、チェーンスパイクを装着。準備を行います。
最後にリーダーに教えていただいたのですが、今回はこの準備の時点で時間が押したため、南沢山の向こう、横川山には向かわない判断をしたとのこと。
私自身の備忘録として反省点を書かせていただくと、
・駐車場についた後準備として何をするかきちんと把握できていなかった。これを事前に把握しておいて、準備に要るものを1か所にまとめておいたら楽だったかもしれない。
(今回の場合は登山靴への履き替え、ストックの用意、ゲイター、チェーンスパイク、サングラス、帽子、手袋の装着あたりでしょうか)
・チェーンスパイク、ゲイターの装着に手間取った。山行前に平地で慣れておけばよかった。
・ストックも、どの長さが自分に合うか予め知っておくとよい。
・手袋をつけずに準備をしたため手がとても冷たくなり、温まるまで時間がかかった。とはいえ、手袋をしていたら今度は準備にもたついていたと思うので、やはり慣れが必要。(もっと高い山ではそもそも手袋が外せないので、雪のない低山でも冬時期に手袋をつけた準備に慣れておけるとよい)
などが挙げられるかな、と思います(たくさん!)。反省点のいくつかは冬山に限らないものなので、早速次回の参考から意識したい点です。
また、準備の時にIさんが雪で湿らないようレジャーシートを敷いてくださって、お尻もつけるし重宝させていただきました…! ザックでも代用できるとは思いますが、車での山行の時はぜひ真似したいです!
南沢山へ
9時10分ごろに駐車場を出発、9時半ごろに南沢山登山道入口に到着し、登り始めとなりました。
人数が多いため、今回は4人と4人のパーティーに分かれての山行です。
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登山道入り口からすでに雪がたくさん積もっていました。
山頂までは夏道をずっと進んで行き、今回はしばらく雪が降らなかったため道も踏み固められ、看板もしっかり整備されていて迷うようなところは少ない印象でした。
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早速チェーンスパイクで登ってみると、なんと、むしろいつもよりも滑りにくい…! いつもは少し苦労しそうな5~10°くらいの軽い傾斜も、ざくざくスイスイ登れて感動しました。また、今回は普段使ったことのないストックをお借りしましたが、これがあるだけでバランスが取りやすい! 雪装備の偉大さを体験できました。
そして、散々「登り始めると暑いよ」と聞いておりましたが、暑い…!
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初めは、ニット帽、ネックウォーマー、アンダーシャツに長袖シャツ、レインを着ていましたが、結局登り始めてすぐにレインとネックウォーマーは脱いでしまいました。「登り始めは肌寒いくらいで」とは聞きますが、この日は太陽も出ており思った以上に軽装で大丈夫! 身をもって学びました。
ただ、手先など体の末端はなかなか温まらないので、手袋は脱がないように。とはいえ、雪用で二重にする必要はなく、冬の低山で使っているウール手袋ひとつで十分でした!(濡れた時用に替えを持っていくことは必須です。f)
また、やっぱり立ち止まると冷えるので、防寒具を休憩時にこまめに着ることが大切です。(秋になってから山行の度にこれを実感している気がします。)
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1414m地点の少し前でしょうか、やや急登が続くところがあり、少し息を切らしながらもなんとか登っていきます。
そこを過ぎるとなだらかなトラバースが続き、山頂に近づくにつれ雪原のようになっていきます。雪の中を楽しく歩くご褒美タイムです! 時々ズボっと足が埋まることがあり、それには注意!
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山頂へ
そんなこんなで、12時ごろ山頂へ到着! 登山口から約2時間半ほどかかりました。私のチームは休憩を挟みつつゆっくり向かったため、先行パーティーからは30分ほど遅れての到着となりました。寒い中待っててくれてありがとう~
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30分ゆっくり休憩を取らせていただき、下山。帰りは1時間半くらいで、ゆっくりペースの私たちのパーティーが先行し降りていきました。ちなみに、行きはアンダーウェアとベースレイヤーの2枚で十分でしたが、帰りはレインウェアを着て降りて丁度いいくらいでした。
途中、行きで急登に感じた場所(1400m地点の少し前)が帰りはチェーンスパイクを履いても滑りやすく、足を横向きにしながら降りていきました。コツがいるなあ~と思いつつ、私の前のアイゼンを履いたメンバーは楽々降りていき、アイゼンの力を思い知らされました。ちなみに、お天気によるとは思いますが、今回の南沢山がチェーンスパイクでギリギリ行ける…くらいらしいです。
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無事下山! 初めての雪山、とっても楽しい山行になりました~!
最後に新聞紙でチェーンスパイクを包んで、水を吸わせつつ他の装備が傷つかないようにしておきましょう。
ちなみに、今回私は夏靴にチェーンスパイクで雪山に登ってみましたが…今回は全然大丈夫でした! もちろん表面は雪が染みているんですが、中まで染みてはこないし足は全然冷たく感じませんでした! 場所と天気を選ぶことは必須ですが、夏靴チェーンスパイクでも雪山行けなくはないです! ゴアテックスは偉大!
初めての雪山、とっても楽しく勉強になる山行でした。私は、実は勢いで参加すると申し出たものの装備をなにも持っていない、どんな用意をすればいいのかも分からない…という状態での参加でした。そんな中、みなさんに装備のアドバイスをいただいて、実際に行ってみて、「今日の山は状態だろうからこれが必要だな」「この装備にはお金をかけたいけど、これはいらないな」と雪山をイメージできるようになったことが、何よりも収穫だったと思います。
こうした初心者向け山行を企画していただき、改めてリーダーのSさんはじめメンバーの皆さんにお礼申し上げます! 来年は冬靴買いたいぞ~!