「国見岳」~国見尾根・ヤシオ尾根
2012.9.24. Tosi
23日4時半外は雨だった。単独で国見岳の計画である。昔ならば今日は雨だからと喜んで山に行ったものだが今はどうするか迷う。しばらく様子を見て計画の承認を得て留守宅をお願いしている山行部長に明日24日への延期を電話した。
24日6:00家を出た。単独でもありR23でと思ったのが間違いであった。ウイークデーであり渋滞の中に入って我慢するよりなかった。山行部長には入山が30分ほど遅れると連絡を入れた。スカイライン御在所山裏道登山口から入山できたのは8:00になっていた。
1.新しくできた堰堤
初日ノ出のとき以来ここに来ていないのだろう。登山道は昔のように左に入るように誘導されているが工事用林道を行くと突き当たりに堰堤ができている。昨年の9月には両岸のコンクリート部分は出来ていた。初日ノ出のときは林道の右に並べられた土嚢の上をラテで確かめながら歩いた。これが完成しているのだが堰堤の形が水をせき止めるようにはなっていない。両ふちは上から下まで開いている。これならば通ることができるようだ。
2.堰堤の基部
堰堤に近づいてみると人が行き来できるように林道の端と堰堤左基部のコンクリートとの間に木の梯子が掛けてあった。基部のコンクリートの上を薄く水が流れていてうかつに乗ると滑るのではないかと思いながら左端を歩いた。その先は石の重なった段差になっている。踏み跡に従って登ると登山道に出会い七の渡しだ。
3.藤内小屋前の展望
小屋の前には先客が1人休んでいた。今日は空気が澄んで気持がよい秋晴れだ。四日市の先に伊勢湾が光を反射し輝いている。知多半島の向こうに三河湾も白く見えている。
4.ゆるぎ岩
荒れて岩の間を進む国見峠への道を左に見送り右に木の橋で北谷を渡るとすぐ不動尊・腰越峠への道を分け左に入るように国見尾根への標識が立っている。不動谷から国見尾根に登る道は08年の集中豪雨による崩壊のため通行止めになりその後一度も歩いていない。今回は以前の直登登山道を行く計画にした。しばらく緩やかだが尾根を西に登るようになると急登が続く。左右に谷が迫ってきて右の谷上を巻くようにトラバースして1004からの尾根上に出る。1004に登ると左に巻き道が出来ている。鞍部は不動谷からの道と裏道からの道が峠状になっている。昔はこれらの登山道をよく利用したものだ。ゆるぎ岩でちょっと寄り道して藤内壁を見る。
5.国見岳から見るヤシオ尾根
国見尾根は一人で歩いていた頃から最も好きなコースであった。
会で最初の山行が国見尾根から国見岳・御在所山・鎌ヶ岳で当時山行部長であったY.N.さんと2人のためテストだと思った。上部県境には雪が残っていたが何度も歩いていたところでもあり嬉しかった。テスト結果はOKだと自分勝手に確信した思い出がある。登りが緩やかになるとその落ち着いた自然林が心を和ませてくれる。国見岳山頂の岩の上は360度の見晴らしだ。下山予定のヤシオ尾根が緩やかに下っていてその先にハライド・奥に釈迦ヶ岳がある。
6.青岳から見る国見尾根
国見岳山頂から下って青岳1102.1mの標識をほんの少し右に入ったところに岩があるそこが青岳でピークとは思えないところだ。今歩いてきた国見尾根の1004・鞍部・ゆるぎ岩・奥には雲母峰がある。東に向かう急な尾根も数回下っているが今日はヤシオ尾根だ。ゆっくりしたいが計画より大きく遅れているので先を急ごう。
7.元気なササ
県境を少し下ると腰越峠・三岳寺跡の標識が立っていてそこからヤシオ尾根が緩やかに分岐している。きのこ岩やブナ清水・伊勢谷の標識を見送り腰越峠・ハライドと三岳寺跡・藤内小屋の分岐に着く。ここまでは明るい二次林の中をルンルン気分で歩ける気持がよい尾根だ。ササも一旦枯れかけていたものが盛り返しつつあるようだ。枝先の葉に勢いがある。分岐を右に入ると何か大きな葉が風にゆらゆら揺れている。先に進むと登山道の両脇に背丈を超える大きなササが茂っていた。鈴鹿のササは復活するのだろうか。
8.展望台から藤内小屋が見えた
北東にはハライド・南には御在所山から東に派生して中道のある尾根の末端まで180度の展望だ。伊勢湾が広がっている。南東には雲母峰があり視線を手前に移すと谷間に赤い屋根が見える。藤内小屋だ。
9.不動谷を渡ったところの標識
急な尾根の登山道は木の根に支えられて崩れず保たれている。しかし歩くときはスリップしないよう常に足の置き場に注意しなければならない。30分ほど下ると腰越峠・朝明渓谷の標識が立つ分岐に出る。これを見送り進むと山岳寺跡と鐘突堂の標識があり割谷の頭・境石と分かれ右に藤内小屋・裏道へ石の階段を下る。三岳寺跡から湯の山温泉の案内標識に従い不動谷に掛かる木の橋を渡ると標識が3本立っていた。これを見ると岳不動から国見岳への道も修復されたようなので次回は岳不動尊から登ってみようと思う。藤内小屋から往きと同じように堰堤を通って戻り下山報告した。いつものように「じょあん」と「阿下喜温泉」に立ち寄り帰路に着いた。
ウイークデーの渋滞が全く頭になかったため入山時刻が非常に遅れ下山時間を心配したが結果はほぼ予定通りであった。この点久しぶりの国見尾根とヤシオ尾根経由なので展望を楽しみたいと余裕をもった休憩と歩行時間で計画したためであった。ウイークデーで登山者が少なく駐車場も空いていた。
概念図