下谷尻とお金明神

日程:2023年7月15日(土)
山名:下谷尻谷
山域:鈴鹿
メンバー:CL/S.S. SL/Y.S. K.N. H.K. D.K.(記)

梅雨明け間近の曇り空の中、神崎川の支流、下谷尻谷に行ってきました。
今回は、長距離歩行訓練ということで、釈迦ヶ岳の麓、朝明渓谷から羽鳥峰峠を越えての入渓です。
今回のメンバーは、ほぼレギュラー化してきた、私を含めた沢初心者3人衆と、その保護者?2名の計5名で楽しんできました。

まずは山登り

今日は沢まで遠いよ

明日以降は快晴予報なのに今日はあいにくの曇り空。
そんな中、まずは羽鳥峰峠を目指して登山スタートです。

それにしても暑い。汗が止まりません。
今日は曇りでよかったと思うべきでしょうか。

今日は曇りで正解かな

1時間ほど歩いて羽鳥峰峠に到着です。
ここでいったん休憩をして水分補給です。

ここからは、白滝谷道を神崎川へ向かって下っていきます。

まだまだ沢はお預けです

早く沢に入りたいという気持ちを抑えながら、白滝谷と並行して走っている登山道を下っていきます。

羽鳥峰峠からおよそ1時間ほどで神崎川に出会いました。

天然のプールだ 早く浸かりたい

ここから沢登り

沢装備をととのえたら、いよいよ入渓です。

ここにきて晴れるなんて、なかなか憎いことしてくれるがね

沢を歩き始めたら空が晴れてきました。
今日は絶好の沢日和になりそうです。

しばらく歩くと、下谷尻谷に出会いました。

8m二条の滝が、まるで侵入者を拒んでいるかのように立ちはだかっています。

なので、ここは左岸のルンゼを高巻いて懸垂下降して乗り越えます。

まずは高巻いて

私 D.K.は懸垂下降の実践は今日が初めてです。
「ビレイデバイスセットよし」「安全環カラビナロックよし」頭の中で今までの練習を思い出します。
いざ懸垂下降してみると、何とか降りることはできましたが、カックンカックンなってスムーズに降りられませんでした。
まだまだ練習が必要なようです。ロープへの体重のかけ方がまだまだヘタクソだそうです。

気を取り直して、下谷尻谷遡行開始です。

すぐに3m斜瀑が見えてきました

我々の保護者、Y.S.姉さまの登攀はとてもスムーズでスマートです。
まるで泳いでいるかのように岩を登っていきます。

続いて、今日一番の難所CS7mの滝です。
S.S.さんにリードで登ってもらい、中間エイトでトップロープクライミングです。

我ら3人衆の長兄 K.N.さん。
少してこずりましたが、根性を見せてもらい登り切りました。

続いて末弟 H.K.クンも気合で登っていきます。

しかしこの2人、今日イチの難関を登り切った高揚感からか、エイトノットをほどくのを忘れてロープをおろしてしまい、後から姉さまに叱られるのであった・・・

岩堤の滝7mです。

せっかくなので、滝のトンネルをくぐって登ります。

2段5mの滝

もう1人の保護者、あつたのへつり王 S.S.さん。
この方はとにかく上半身を濡らしたくないらしく、へつってばかりいるのですがここは濡れてもらいしょう。

・・・さすがだ、濡れずに登ってきた。

こんな感じでこの沢は、単調な区間がそれほどなく、次から次へと手ごろな滝や、それなりの滝が現れて、飽きの来ないとても楽しい沢だと感じました。

そうこうしているうちに遡行終了点、コリカキばに到着です。

垢離掻き場

コリカキば(垢離掻き場)身を清める場所という意味らしいです。ここで身を清めてから、今から行くお金明神へお参りにいくのだそうです。

そして山登り

S.S.さんとは対照的に、濡れるの大好きH.K.クン、さっそくお清めです。

お清め中

お清めが終わったら、今度はお金明神参りに行きます。
まずお金峠を目指しますが、これがなかなか急登で、一般登山道ではないので踏み跡もなく、ただひたすら谷を直登します。

着いた。

これだけ? お金は?

息も絶え絶えに登ってきましたが以外にシンプルな峠です。
乱れた息を整えたら、ここから少し下ってお金明神を探します。

あった。

天狗様の横顔に見えるかな?

この時のメンバーはお金明神についての知識が乏しく、みんなよく分かっていなかったのですが、
あとから調べてみると、この重なった岩が天狗の横顔に見えるらしい、それを神様として祀っているとのことだそうだ。
この辺りは、鉄、銅などが採れた鉱山で、その守り神として崇められていたらしい。
そうとは知らず私はひたすらお願いしていました。
(お金が欲しいって)

お参りがすんだら、神崎川へ向かって下っていきます。

神崎川に出ましたが、残念ながらタイムオーバーです。
予定より2時間ほどの遅れのためここで脱渓です。
ここで装備とヒルを外します。
そう、「ヒル」、こいつさえいなければ鈴鹿ももっといい山なのに・・・
私は片足に4~5匹ずつ張り付いていましたが、被害はありませんでした。
他のメンバーも無事のようです。

最後も山登り

当初の計画では、この後神崎川を白滝谷まで下り、白滝谷を遡行する予定でいましたが、時間切れとなり、エスケープルートとして設定していたヒロ沢登山道を登り、羽鳥峰峠から朝明渓谷へと帰路につきます。

途中このような湿地帯が突如として現れました。
手入れされた庭園のようです。

羽鳥峰峠まで戻ってきました。
ここで最後の休憩を取り、朝明渓谷へと下っていきました。

今回は6~7割が山歩きでしたが、内容の濃い沢登りができたのではないかと思います。
本来の長距離トレーニングではなく、中距離になってしまいましたが、それでも10時間行動、総歩行距離13kmとそれなりに良いトレーニングになったのではないでしょうか。
リーダーのS.S.さん、Y.S.さん、ありがとうございました。
我々初心者組はちょっとずつでも成長しているでしょうか?早く親離れできるようにがんばらなければ。
今日の反省、懸垂下降はロープにしっかり体重をかける。中間エイトはほどいておろす。

以上、ありがとうございました。またよろしくお願いします。