比良山系 〜赤坂山・寒風山〜 そしてツェルト設営訓練

日程:4月23日(日)日帰り
山名:赤坂山(823m)・寒風山(853m)
山域:比良山系
メンバー
【A班】 CL/Y.S.さん PSL/S.I.さん Y.H.さん D.K.さん K.T.さん H.K.(記)
【B班】 PL/Y.S.さん PSL/R.I.さん K.N.さん S.M.さん H.S.さん K.T.さん

この日は赤坂山、寒風山へ教育部山行へ行ってきました。メインの山行目的は非常時のツェルト設営訓練ですが、快晴に恵まれ、様々な植物や個性的な風景を見ることができ始終清々しい気持ちで山行を楽しむことができました。その一方で山という場所において風が必ずしも味方ではないということも、身をもって体験することができたのです…

牧野高原キャンプ場側の駐車場で集合し、ブリーフィングを行います。
新入会員の私が一番驚いたのが、のんびりお昼を食べない、と言うところでありました・・・
定期的にとる小休憩で行動食を取るのだそうです。
教育部企画というだけあり今回は本格的!

さぁ Let's Go!!

スタート地点のマキノ高原では多くの方がキャンプを楽しまれていました。先を行くのはBパーティ。みなさんボッカでトレーニングされています。それにしてもバーベキュー楽しそう🤤

ここからいよいよ入山します。写真にはありませんが、階段の急登が続き私は息が絶え絶えになりました。先導されるD.K.さんは軽い足取りで息一つ乱しません・・・幸いこの最初の階段の急登が本日最大の難所でした。そこを抜けるとのんびり歩けてホッとします。

小さな森の妖精がお出迎えしてくれました。猿の腰掛けの子供だそうです。小さくて触ってみると硬いですが、弾力があります。流行りの硬いグミみたいになんだかクセになりそう・・・

急登を上り切って現れる休憩所。ここで一休みします。
激しい運動の後、たくさん汗をかいていたので風が最高に気持ち良い!
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と思ったのも束の間、ひっきりなしに吹き付ける風に一気に寒くなり上着を羽織ることに・・・

ピンクの花がいっぱい咲いていました。後で調べたらイワカガミという花だそうです。

せせらぎの横を歩きます。とても清々しい気分になれます。

稜線 そこは風の支配する領域・・・

稜線に出ました。広がる丘と空の中で鉄塔が一際存在感を放ちます。
まるでずっと孤独に何かを待ち続けている巨人のような・・・
ここでは風がひっきりなしに吹き付けます。歩いている時は良いですが、立ち止まるとすぐに寒くなってしまいます。温度調整がとても難しい。木々もこの風に絶えず吹かれているからでしょう。皆傾いて伸びています。

不思議な木もたくさん生えていました。ブロッコリーみたい🥦

お地蔵様です。

鉄塔は近くで見るととても大きく圧巻です。丘の上からは遠く、琵琶湖が望めます。

山頂手前のお地蔵様。

赤坂山

山頂で他の登山者の方に集合写真をお願いしました。素晴らしい写真をありがとうございます!
この山頂はとにかく寒かったです。まさか風がここまで体温を奪うものだとは、思ってもみませんでした。ごく短い休憩を取り私たちは早々に赤坂山を後にしたのでありました・・・

お茶畑に見えませんか?お茶畑ですよね?
いいえ、実際は土砂崩れ防止のための構造物だそうです・・・

風吹きすさぶ中、ツェルトの優しさを知る

寒風山の手前の開けた場所で、少し長めの休憩を取り、非常時のツェルト設営訓練をします。長め、といっても10分程度の休憩ですが、先輩はこの間にインスタントラーメンを作って食べられてました。
この場所も風が常に吹いていて、寒かったです。私はこれまで上着にレインジャケットを羽織っていただけですが、ここではその下にダウンジャケットも着込みました。それでもまだ寒かったです。

C.L.、Y.S.さんに非常時のツェルト設営の説明を受けます。
その後3グループに分かれ練習をしました。

ペグがない時はこのように枝も使うのだそうです。

この風の中、ツェルト内はまさにヘブン。一度入ったらもう出たくない・・・
入った瞬間から暖かさを感じました。しっかりと設営されたツェルトは、風からしっかり登山者を守ってくれるようです。
この日私たちはツェルトの優しさを知ったのでした。

寒風山から望む

ツェルトの設営訓練を終え、先へ向かうとすぐ寒風山山頂に着きました。

眼下にはのどかな街並みと琵琶湖が広がります。

帰り道にも多くの花が。

こちら、なんの植物だかわかりますか?
調べたところ、栗の木のようです。確かに道中いくつか栗が落ちてました。
しかしこの赤いドラゴンフルーツっぽい美味しそうなものは
栗の実・・・ではありません!虫こぶだそうです。
クリタマバチという虫に卵を生みつけられた枝は、そこから成長せずに肥大していき、
クリタマバチの幼虫はそこで内部を食べながら成長するのだそうです。
すごい!

帰りは静かな森の中をひたすら降ります。

森を抜けると一気に開けたスキー場跡地!
写真には収まっていませんが
S.I.さんはボッカされているにもかかわらず、この光景にたまらず駆け出されました。

無事下山!
八重桜?が花吹雪で私たちを迎えてくれました。

まとめ

この日は天気に恵まれ、素晴らしいハイキングとなりました。また教育山行という観点からも、風というものが如何に体温を奪うか、ということをしっかりと身をもって体験できたことは、リスクを甘く見ないという点からも貴重な体験となりました。そしてバックパックの片隅で眠っているツェルトがお守りとしてでなく、きちんと設営できれば心強い仲間になってくれることも分かりました。今後実際にツェルト泊で簡単な縦走をする教育山行もあると良いなぁと思います。

今回の山行に参加された会員の皆様、そして企画の担当をし、当日もスムーズな山行と訓練が行えるように指揮を執ってくださった講師のY.S.さん。本当にありがとうございましたm(__)m